空をみあげればとても小さく見える飛行機。高く飛ぶ飛行機の中はどういった環境になっているのでしょうか？そんな機内の環境と快適にすごすためのテクニックを解説していきます。

機内の室温環境と快適に過ごす方法

現代の飛行機が飛ぶ高さは富士山、いえ、エベレストよりも高いです。高い山の上の気温が低いということはよく知られていますが、では飛行機の機内はどうなっているのでしょうか？

心配しなくても大丈夫です。毎日当たり前のようにお客さんを運んでいる航空機ですから、機内も当たり前のように過ごせるようになっています。客室の室温はエアコンが利いており、一定の温度が保たれるようになっています。

一般的な客室の温度設定は２４度となっており、それを基準に機内全体の温度を上げたり下げたりできますが、これは乗務員が行いますのでお客さん個人が設定温度を変えることはできません。

客室乗務員を通じて温度設定についての要望を伝えることはできますが、一人のお客さんが暑いと言っても他のお客さんは寒いと思っていることもありますので、お一人の要望だけで全体の温度を変えることはできません。ですので、個人である程度温度調節できるような服装が必要になってきます。

また、機内では常に換気が行われており、そのために風を感じることがあります。風が体にあたると２４度程度の室温よりも寒く感じる場合があります。

機内全体の換気とは別に、各席の上部に風の吹き出し口があり風の強さと方向を変えることができます。暑い場合は風を当てることで涼しくなりますが、長時間風にあたり続けると体が疲れますのでその点に注意しながら使ってください。

また、風向きを調整してもお隣の方の方にも若干風が届きますので迷惑がかからないよう注意しましょう。

出発地と到着地の気温差はどう対応する？

航空機は長距離を飛びますので、例えば出発地が真夏で到着地が真冬のようなことがあります。この場合、機内の温度設定はどうなっているのでしょうか？

実はこういった就航地の気温に関わらず機内の温度設定はほぼ一定の２４度くらいです。

というのも、お客さんは野外から直接飛行機に乗り込むのではなく空港ターミナルから乗り込みますので、ターミナル内の室温に慣れた後に飛行機に乗り込み、降りたあとはターミナルに移動します。

このターミナル内の温度は一般的な商業施設と同じですので、機内の温度設定もそれと同じになっています。

以上のように、機内の室温環境はどのような場合でもおおむね一定になっていますので、目安としては２４度の部屋で過ごせるような服装を用意しておいてください。

また、機内の送風が寒く感じることがありますので、夏場であっても薄手の長袖のもので風を通さないものを一枚用意しておくことをおすすめします。

風を通さず、雨を通しにくくコンパクトに収納できる上着は旅行の日程の中でも役に立つ場面が多いですので１つかばんに入れておくことをおすすめします。

選ぶ際はどちらかというと大き目のサイズのもののほうが風や雨が入り込む隙間ができにくいですのでファッション性よりも機能性を重視して選んでみましょう。

長時間のフライトの場合は睡眠をとる時間があり、一部のフルサービスキャリアではブランケットが用意されていることがあります。

ブランケットの有無で睡眠の快適さは大きく変わりますのでご利用予定の航空会社の機内サービスにブランケットが含まれているかを事前に確認しておくとよいと思います。LCCの場合はブランケットのサービスは一般的にはありません。

機内に個人のブランケットを持ち込むこともできますが、ブランケットはかさばりますので圧縮袋に詰めるなどして工夫してみましょう。

冬場であれば上半身は空港までの移動で着ていたジャケットなどをはおることで対応することができます。その際、下半身が冷えやすいですので、ブランケットの代わりにひざ掛けなどがあれば重宝します。